痛風について
痛風は生活習慣病の一つであり糖尿病や高血圧といった病気と同様に継続して治療を行っていく必要がありますが、痛風発作は発症から 1~2 週も経過すれば嘘のように痛みが消失してしまうので、本格的な痛風の治療を行う前に治療を中断してしまう人が後を絶ちません。
痛風発作の原因と症状
痛風発作は高尿酸血症によって発症し、足のおやゆびの関節を中心とした下肢の関節に痛みや腫れや発赤が出現します。高尿酸血症の要因として肉食中心の食生活、お酒をよく飲む、肥満、果糖のとりすぎ、激しい運動をする、男性である、家族に痛風の人がいるといったものが挙げられます。お酒や肉食中心の生活は以前より知られていたことではありますが、果物のとりすぎや砂糖入りの清涼飲料水のとりすぎでも痛風発症のリスクになることがあるようですので注意が必要です。
高尿酸血症を放置すると腎障害や尿路結石といった合併症を併発するようになり、生活習慣病である糖尿病や高血圧の発症や進行に伴い虚血性心疾患や脳血管障害のリスクが高まります。
痛風の治療方法
では痛風と診断された場合どのような治療が行われるのでしょうか?痛風の治療は薬物療法と生活指導の 2 つが必要となります。痛風発作が起きている場合では出来るだけ痛みのある関節を安静に保ち発作を抑える薬を処方し腎障害などの内科的合併症の検索を同時に行います。尿酸値のコントロールは痛風発作がおさまってから尿酸値 6.0mg/dl 以下を目標として患者さんに合った尿酸降下薬を使用します。
生活指導では減量すること、アルコールや果糖やプリン体を多く含む食品を控えること、水分、乳製品、野菜、海藻、キノコ類を積極的に摂ること、激しい運動を控えてウォーキングなど体への負担が少ない有酸素運動を行っていくことなどを指導していきます。
早期受診のすすめ
今までに高尿酸血症を指摘されたことがあるが治療を受けていないなど思い当たることがあるようでしたら、早めに受診されて治療を受けられることをお勧めいたします。
(毎日新聞、四国健康ナビより加筆修正)