上腕骨外側上顆炎について
上腕骨外側上顆炎は別名でテニス肘と呼ばれ、肘外側の痛みを引き起こす前腕伸筋群の起始部の障害によって生じる疾患です。物を摘まんで持ち上げたり、ペットボトルのふたを開けたり、タオルを絞ったりするときに痛みを訴えることが多く生活に支障をきたします。
上腕骨外側上顆炎の診断方法
日常診療の場では、テニスが原因で来院される患者さんはほとんどなく、家庭の主婦やスーパーやコンビニのレジ係、重量物を持つ作業者に多く見られる印象です。診断法として、肘を反らして手のひらを下に向けた状態で手を握ったまま上から抵抗をかけた状態で手首を反らして痛みがないか?肘の外側の前腕伸筋群の起始部に強い痛みがあるか?他の障害がないか(レントゲン写真等の画像検査で確認します)が挙げられ、これらの所見に基づいて診断しています。
上腕骨外側上顆炎の治療方法
治療は主に保存療法が行われ、日常生活指導、理学療法、装具、薬物療法、ステロイド等の局所注射が行われています。これらを組み合わせて治療を進めていきますが、当院では最近フィジオショックマスターを導入しており、ステロイド局所注射の代わりに施行しています。治療の際に痛みを伴うことはありますが、ステロイドの副作用(頻回注 射による腱、皮下組織のダメージや注射部位の感染など)の心配がなく、比較的安全に治療できるのではないかと思われます。
治療を希望される場合は、院長もしくはリハビリスタッフに相談して下さい。